Facebookの独自暗号通貨であるLIBRAは様々な政府機関の要人に影響を与えるだけでなく、暗号通貨発行への道標となってきているようだ。

中国の中央銀行である中国人民銀行が独自のデジタル通貨を開発していることをサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙が報じた。中国人民銀行の担当者によればLIBRAが中国の金融システムにリスクをもたらす可能性を考慮し、LIBRAに対抗すべく独自通貨の開発に着手した。

また、LIBRAが米ドルと同様の使われ方をすることでそれぞれの役割が曖昧になり経済、金融、国際政治面などで出てくる影響を懸念しているようだ。

逆に言えば基軸通貨として国際的に盤石の地位を築く米ドルに匹敵しかねないほどのポテンシャルをLIBRAに見出しており、そのポジションを得るチャンスを伺っているという見方とも取れる。

このような動きは中国だけにとどまらず、米国やロシアにおいても政府機関の一部から規制強化の発言は出てきている。

また、中央銀行による暗号通貨の発行はその他の通貨やトークンを発行しようとする企業において大きな妨げと成る可能性もあり、さらにデジタル、暗号通貨の競争が激化していくことは間違いないだろう。

参考:SCMP