ビットコイン価格のボラティリティがここ数日、激しく変動している傾向を見せているが、特に急騰を見せているのがジンバブエであり、先日一時的にビットコイン注文価格が76,000ドル(約822万円)に達したと報告されている。

個人間にて直接的な取引を行うことができる仮想通貨P2P取引プラットフォーム、LocalBitcoins(ローカルビットコイン)を介し、ジンバブエのビットコイン注文価格は一時的に76,000ドルにまで達した。

この当時は平均的にビットコイン価格が11,000ドルとなっていたために実質的に580%の上乗せ金がついたことになる。

アフリカ大陸にあるジンバブエの経済状態はと言えば、自国通貨であったジンバブエドルがハイパーインフレにより価値が失われ、2009年に発行が停止、その後は米ドルなどの外貨通貨に代替利用されることとなった。

しかし先日24日に、ジンバブエの中央銀行が同国に今年2月に導入された前提通貨であるRTGSドルを唯一の法定通貨として定め、米ドルなどの外国通貨を利用することを原則禁止とすると発表した。

ジンバブエ・ドルについては継続的に利用できるが国民の多くは信頼を失っているとの見方もあり、RTGSドルについても失望はあると見られる。

これを自国通貨の復活につながる取り組みと説明されているが、アナリストたちはそう簡単にはジンバブエの問題が解決することはないと考えを語っており、むしろ米ドルなどの利用が禁止されることにより大混乱が引き起こされる可能性があるといった意見も出ている。

RTGSドルによる外貨通貨の利用禁止を施行したジンバブエだが、給与などの支払いの80%はRTGSドルで行われており、既に一般的に米ドル建ての商品が流通しているために混乱が起きるのはごく自然とでも言える。

そのことから外貨の使用を禁止された人々がビットコインを選択したことを示しているとさえ言われている。

ジンバブエは現在仮想通貨規制の問題があることから、基本的に仮想通貨取引はLocalBitcoinsのようなP2P取引プラットフォームで行われており、このようなことも関連しているとの見方もある。

参考:Twitter(@Btcexpertindia)