大手仮想通貨取引所のBinanceが、米国の金融犯罪取締ネットワークFinancial Crimes Enforcement Network(FinCEN)と共に、米国を拠点とする部門を設立することが明らかになった。13日、米仮想通貨ニュースメディアのCointelegraphが報じた。

Binanceが今回発表した「Binance US」は、米国を拠点とする顧客をターゲットとした新しい取引プラットフォームを形成していると伝えられている。

BinanceのCEO、Changpeng Zhao氏は、以下のように述べた。

「Binance USをついに立ち上げ、Binance.comのセキュリティ、スピード、および流動性を北米にもたらしたことにわくわくしています。 Binance USは、当社の現地パートナーであるBAMが主導し、完全な規制順守で米国市場にサービスを提供します。」

BAM Trading Servicesの担当者は、次のように述べています。「Binanceと提携し、その最高レベルのセキュリティとテクノロジを同時に活用できることを光栄に思います。私たちは安全で準拠なプラットフォームを提供し、Binanceとの実りある同盟の開始を約束します。」

6月上旬、Binanceは米ドルを除いたさまざまな通貨に固定された独自の安定コインを発行すると報じた。

Binanceの最高財務責任者であるWei Zhou氏は、「ユーザーの観点で見た場合、世界の一部の地域のみがドルを使用しています。他の多くのユーザーは他の通貨を使用しているため、ステーブルコインもそうであるべきだと感じます。」と説明した。

また、今月はBinanceが開発した分散型交換(DEX)のWebサイトが、米国を含む29カ国のユーザーへのWebサイトアクセスをブロックすることも報告されている。実際の場所に関係なく、それらの国のIPアドレスを持つユーザーに対してブロックされる。

これまで米国ユーザーを対象にした取引サービスの提供は行なっていなかったBinanceだが、いよいよ米国へのサービス提供を開始した。

米国の仮想通貨規制はいまだに不明確な部分が多いが、今後は規制が明確になっていくにつれ、サービス提供にも変化が見られる可能性が高い。

参考:CoinTelegraph