昨年10月にブラジルの大統領に就任した極右・社会自由党のJair Bolsonaro氏が、公の場でビットコインについて言及した。

全国テレビで放映されたインタビューで、Bolsonaro氏は前任者の政権によって作られた「国固有の暗号通貨」を作るという1,150万ドル(約12.4億円)のプロジェクトについて言及した。

「我々は今経費を削減しております。そんな中で国民にビットコインを使うことを教えるために、4,000万レアルを使うところでした。実際、私はビットコインが何なのかもよく分かりません。コインですか?」

同プロジェクトは、ブラジルに居住する先住民族の利益と文化を保護するため、ブラジル政府の機関「National Indian Foundation(Funai:国立先住民保護財団)」と、Fluminense Federal University(UFF:フルミネンセ連邦大学)が、作ったプロジェクトだ。

暗号通貨プロジェクトの中止は、Bolsonaro政権による最初の措置の1つとなった。ブラジルはラテンアメリカのブロックチェーンの分野で最も活発な国の1つですが、リーダーが公の場でビットコインについてコメントしたのは今回が初めてです。

しかし、いくらBitcoinに関しては無知とは言え、現在ブラジルはラテンアメリカで最大の暗号通貨市場の1つとなっており、4月だけで10万BTC近くの取引量がある。ブラジルで増大する暗号通貨とブロックチェーンのエコシステムを無視することは不可能だろう。

Bolsonaroの政権自体も、ブロックチェーンに対する特定の好みを示してはいる。今年の2月には、ブラジルの中央銀行を経営するためにブロックチェーンと暗号通貨に関わる経済学者を任命しており、今後は違ったアプローチでブロックチェーン技術の導入も検討されていく可能性がありそうだ。

参考:CoinDesk