Appleは、iOS13のソフトウェアリリースに伴い、基本的な暗号化操作を実行するためのSwift APIである「CryptoKit」を発表した。

米カルフォルニアで6月3日から7日まで行われているカンファレンスの「Worldwide Developers Conference(WWDC)」にて発表された。

Appleによると、この新しいフレームワークでは、ハッシングやキーの生成と交換、そしてiOSアプリ開発者向けの暗号化のためのオプションが統合されるという。

同フレームワークは、プログラミング言語「Swift」上で行われ、SwiftをサポートしていないAppleの以前のフレームワーク「CommonCrypto」に取って代わるフレームワークとして注目が集まる。

CryptoKitを使えば、開発者が生ポインタを管理したり、メモリの割り当て解除中に機密データを自動的に上書きしたりする必要がなくなり、低レベルのインタフェースを回避できるようになるという。暗号化は、保管中または転送中のデータに対して可能となる。

他にも、暗号的に安全なダイジェストの計算と比較、デジタル署名の作成と評価のための公開キー暗号化の使用、およびメッセージ認証と暗号化のための共通キーの生成といった機能がある。

入力されたデータに対して適当な値を返してくれる関数(ハッシュ関数)のひとつであるSHA256をサポートするように、新しいフレームワークはより多くのハッシュ機能を備えている。

しかし、イーサリアムや他のブロックチェーンで使用されているsecp256k1曲線(秘密鍵から公開鍵を生成するアルゴリズム)はサポートしない。つまり、CryptoKitは暗号通貨にはあまり使用されないとされる。

CryptoKitは現段階では暗号通貨への影響は限定的だが、ハードウェアウォレット開発の第一歩になるかもしれないとも推測されており、今後も注目が集まりそうだ。

参考:CoinDesk