英大手金融のバークレイズが、ブロックチェーンベースのB2BペイメントスタートアップCrowdzのために、シリーズAの550万ドル(約6億円)を調達したことが明らかになった。

同ラウンドはバークレイズと投資会社のBold Capital Partnersが共同で主導し、他にもTFX Capital Partners、Techstars Ventures、First Derivativesといった企業が参加した。28日、Crowdzが発表した。

同社によれば、投資は製品開発、マーケティング、販売、そしてチームの採用に使われる見通しだ。Crowdzは、ブロックチェーンベースの「Invoice Exchange(請求書交換)」を通じて、9兆ドル(約1,000兆円)規模の世界の債権市場に焦点を当てた。同サービスにより、企業は請求書を自動的にデジタル化し、支払い回収を迅速化することが可能になるという。

米ホワイトハウスの元エコノミストで、現在はCrowdzのチーフストラテジストを務めているKevin Hopkins氏によると、世界では年間4,000億を超える請求書の90%がまだ手作業で処理されているという。

Crowdzの共同創設者兼CEOのPayson E. Johnston氏は、以下のように語った。

「中小企業すべてが存続し成長するために、必要なキャッシュフローにアクセスできるようにすることを目的として、Crowdzを設立しました。請求書による資金調達が必要とされる何百万という企業は世界のB2Bコマースの75%を占めており、残念ながら、長い間市場から除外されてきました。」

中小企業は多くの場合、企業相手の取引では相手方の支払いサイトにあわさせざるを得ない場合が多く、最大120日以上支払われるまで待つ場合もある。しかし、Invoice Exchangeを使用すると、企業は「数日以内に」支払われるようになる。

Crowdzによると、Invoice Exchangeにはオークションプラットフォームもあり、企業はこれを使用して銀行や投資家に請求書を送信し、追加の書類を提出することなく融資の申し出を行うことができるという。

Crowdzのエンジェル投資家には、Techstars VenturesのベンチャーパートナーであるChris Adelsbach氏や、イケアのCTOのSusan Standiford氏、Mercedes Payの創設者で元CEOのJürgenWolff氏などがいる。

参考:YAHOO!FINANCE