仮想通貨イーサリアムの開発者であるVitalik Buterin氏が、イーサリアム2.0の基幹インフラである「ビーコンチェーン」に関して新たな提案を行ったことが明らかになった。

Buterin氏が今回新たに提案したのは、イーサリアムネットワークのブロックチェーンの根本的な役割を、分散型コンセンサスの達成を目的とするアルゴリズムの一種であるプルーフ・オブ・ステーク(Proof-of-stake:PoS)に基づいたものに変更するというものだ。

非営利団体のPrysmatic Labsの共同代表であるRaul Jordan氏は、「この考え方は基本的には、ブロックチェーンのしくみや状態転移のしくみ、そしてスマートコントラクトのしくみなどをまとめた世界をビーコンチェーン上で展開できるようになるということです。」と述べた。

Prysmatic Labsは、PoSに基づいて、イーサリアムのブロックチェーンの拡張性およびエネルギー効率に優れたバージョンをサポートするためのソフトウェアを構築するチームの一つだ。

Jordan氏によると、Buterin氏によって提案された新しいビーコンチェーンの設計は、「新しいブロックチェーンプラットフォームのパラメータを新たに学ぶ必要はなく、アプリケーション開発者や、イーサリアム上で構築する人々は非常に簡単に新しいネットワークを活用することができる」という。

これが本当なら同ブロックチェーンプラットフォームの多くのアプリケーション開発者にとっては非常に歓迎すべきニュースだろう。彼らは何年もの間、イーサリアム2.0のアップグレードに何が伴うのか不明でいた。

どのようにしてPoSに移行できるのか?シャーディングはどのように実装されるのか?いかにして安全に行われるのか?などなど、イーサリアム2.0の多くの側面は依然として研究の対象となっているが、Buterin氏による最新の提案では、分散アプリケーション(DApps)を推定260億ドル規模のネットワークに展開する方法を簡素化するという、興味深く且つ新しいダイナミクスが提案されている。

参考:CoinDesk