BlockchainのスタートアップであるDigital Asset社は、Digital Asset Modeling Language(DAML)をオープンソース化することが明らかになった。4日、Digital AssetはDAMLをフリーで利用可能にした。

ソースコードや、ランタイムシステム、そしてソフトウェア開発キット(SDK)への扉をすべてApache 2.0ライセンスの下で開いた。

Digital Assetの最高マーケティング責任者であるDan O’Prey氏は、「これは必要最低限のものだけを装備した使えないバージョンというわけではありません。これは、分散台帳、ブロックチェーン、従来のデータベース、クラウドサービスのいずれでも、誰でもDAMLを変更、拡張、分岐、統合することができる完全なDAMLなのです。」と語った。

また、常にコードをオープンソース化するつもりであったことも明かした。「(オープンソース化)する・しない」の問題ではなく、「いつするか」の問題であったとO’Prey氏は述べた。

O'Prey氏は、この動きは他の企業のプレイヤーとのより緊密な関係を築くのに役立つことになると説明し、Digital Assetと長年の関係にあるLinuxのHyperledgerコンソーシアムについても具体的に言及した。

「私たちはHyperledgerオープンソースコミュニティと協力することに非常に熱心です。オープンソースであり、Linux Foundationの標準ライセンスであるApache2.0ライセンスの下であれば、Hyperledger内のフレームワークとの統合がはるかに容易になります」とO’Prey氏は述べた。

また、HyperledgerのエグゼクティブディレクターであるBrian Behlendorf氏は、「DAMLをさまざまなHyperledgerブロックチェーンフレームワークおよびツールと統合する方法を検討することを楽しみにしています。」と語り、DAMLをオープンソース化する動きを歓迎した。

オープンソースでありながら匿名性をも持ち合わせているブロックチェーンネットワークにR3のCordaがあるが、Digital AssetのDAMLとR3のCordaとの類似点は、オープンソース化するためにクローズド・プロプライエタリなプラットフォームから始まっているという点だ。

O’Prey氏はCordaオープンソース化の成功を認めており、「DAMLはCorda上で動作する可能性もあります」と述べ、DAMLはCordaと直接競合するわけではないという点も強調した。

参考:CoinDesk