大手仮想通貨取引所バイナンスのCEOであるジャオ・チャンポン(CZ)氏が自身のツイッターにて9日、アルゼンチンに仮想通貨と法定通貨の交換が可能な取引所を立ち上げることを示唆した。
ツイートの冒頭、「私達が新しく法定通貨と仮想通貨の取引所を作るところはどこでしょう?」とつぶやき、アルゼンチン政府がバイナンスラボなどとともに仮想通貨プロジェクトに共同出資する内容のツイートを引用した。
Guess where we will have a new fiat-to-crypto exchange?😎 https://t.co/li8NAUBMUw
— CZ Binance (@cz_binance) 2019年3月9日
このツイートで特に注目する点として、アルゼンチン政府が出資した事によりバイナンス側として同国での展開がスムーズに行きやすい状況となった。
アルゼンチンは仮想通貨に対して前向きに向き合っている国としても知られており、同国にビットコインATMを増やしていく取り組みや公共交通ICカードに仮想通貨ビットコインでのチャージが可能になることなど、仮想通貨に対して前向きな話題が多く聞かれる。
これほどまでに仮想通貨が普及しやすくなっている背景として、アルゼンチンの法定通貨であるアルゼンチン・ペソの価値が下がり続けることで、30%以上というインフレが及んでいる原因も関わっていると考えられる。
アルゼンチンは過去、ペソのインフレが加速し金融危機に陥った国としても知られており、再度同じ境遇を受けたくない心理的な苦々しさを持っている。
国が打ち出す政策に国民が混乱をしてしまうこともあり、その避難策として仮想通貨は法定通貨とバランスを持つに役立つとも言える。
仮想通貨は米国のような大国からの経済制裁における影響などを受けずにフェアな取引を世界中にて行うことができるために、仮想通貨が発展し過ぎることでペソの価値が落ち込み過ぎないよう、政府側としても規制によってバランスを保つことができるメリットがある。
バイナンスは仮想通貨だけに限らず、ブロックチェーンプロジェクトに対しても共同出資をしており、現在開発中であるバイナンスのブロックチェーンシステムであるバイナンスチェーンが様々な場面において活躍していく事も考えられる。
このようなバイナンスに関わるポジティブ情報が増えているためにコインマーケットキャップではバイナンスコイン(BNB)の時価総額が上昇し続けている。
アルゼンチンでの仮想通貨決済が普及していくことに期待したい。今後の展開に注目だと言えるだろう。