中東オマーンで時価総額2位の銀行であるBankDhofarが、インドへのクロスボーダー決済にリップルの決済ネットワークであるRippleNetの技術を使用することが分かった。
16日、リップルの南アジアとMENAを担当する専務理事のNavin Gupta氏が自身のツイッターアカウントで呟いたことで明らかになった。
Congratulations! to Bank Dhofar - Live on Ripplenet. Now Non Resident Indians (NRI's) living in Oman can App money back home in real-time. #bankdhofar #ripplenet @Ripple pic.twitter.com/HBbSGh6tQD
— Navin Gupta (@navinblockchain) 2019年2月17日
RippleNetは、リップルが開発した機関投資家向けのグローバルなブロックチェーンベースの支払いネットワークだ。1月までにはJNFX、SendFriend、Transpaygo、FTCS、Euro Exim Bankといった企業が参加しており、すでに200社を超えるネットワークにまで拡大している。
BankDhofarは昨年5月、オマーン国内でRippleNetを採用した最初の銀行となった。同技術により、銀行はモバイルバンキングアプリケーションを介して“2分以内”で国境を越えた送金を行うことができるようになり、オマーン在住の非居住インド人(NRI)はリアルタイムの送金を行うことが可能になったという。
今月初めには、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とする世界的な決済プラットフォームおよび外国為替事業者であるFinablrがRippleNetに参加し、タイへのリアルタイム取引を完了させた。タイの大手銀行であるサイアム商業銀行は、UAE ExchangeとUnimoniの顧客に、世界的にタイへの送金を許可した。
昨年には、クウェート国立銀行(NBK)もRippleNetに参加し、ブロックチェーン技術に基づくクロスボーダー送金商品を発表したばかりだ。NBKはRippleNetに基づく国際ライブ支払のため、送金商品「NBKダイレクト・レミット」を導入したクウェートで最初の金融機関となると伝えられている。
2018年9月の時点では100社ほどの提携だったが、ここ2ヶ月近くは各国の大手銀行のRippleNet参加が目立っており、規模が急拡大している。同技術を利用した送金システムに多くの金融機関が参加すれば、XRPの需要も拡大していく可能性が高く、今後もネットワークの動向には注目していく必要がありそうだ。