仮想通貨取引所のGeminiが監査法人デロイトによるセキュリティ監査を終了した事を公表した。これにより同社は監査を受けた世界初の仮想通貨取引所及びカストディアン(保管サービス業者)となる。

デロイトがセキュリティ・オーガニゼーション・コントロール(SOC)2と呼ばれる監査をGeminiに対し実施し、米国公認会計士協会(AICPA)が認定する内部統制やサイバーセキュリティなどの基準を満たしているかを調べたものとしている。

Geminiが今回監査を受けたことにより、仮想通貨取引所における不信感を払拭させる事にも繋がり、他の仮想通貨取引所も利用者を増やす狙いとして同じような監査を受けることも考えられる。

Geminiによれば今回、SOC2のタイプ1テストの監査を完了させ、今年中にはタイプ2のレビューも取得すると言う。

追加的なレビューを通し、内部統制の有効性をさらに検証していくとしており、日本国内におけるコインチェックにおけるハッキング被害を通し、曖昧であった内部体制が明らかになったことから、Geminiの件は仮想通貨取引所にとって透明性を高める証しに繋がる。

Geminiによる監査は内部体制を明らかにするため米国でのSOC2を基準としているが、世界各国にある仮想通貨取引所はそれぞれの国の監査機関によって明らかにしていく事も必要と言えるだろう。

Geminiは今年はじめにニューヨークにて大々的にプロモーションキャンペーンを展開しており、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やNASDAQと肩を並べる存在へと将来的に視野に入れている事だろう。

ひと昔前には仮想通貨取引所にて不正をしていたことや告知なしに突然の閉鎖をする取引所もあったことで取引所に対し不信感もあったが、Geminiに対する監査は業界全体としても投資家から好感を受けることになっていく事だろう。

参考:GEMINI