仮想通貨取引所QuoineのCEOである栢森加里矢氏がブルームバーグとのインタビューの中で、現在の弱気な相場の底は近いと見ており、来年末にはビットコインは過去最高値を更新するという予想を立てた。
栢森氏は、現在の弱気相場からどうなるのかは実際には誰もわからないと指摘し、ビットコインの損益分岐点を下回ったことによるマイニング企業の廃業などはポジティブな材料とも指摘している。
昨年にビットコインが高騰を見せた理由として多くのマイニング業者が進出したことで混乱が生じたこともあり、栢森氏によれば多数のマイナーが廃業することで、経済的な均衡が近くなることから価格上昇が来年にも始まると見ている。
栢森氏は金融庁が新たに仮想通貨交換業者や通貨の取り扱い認可も始めることを予想し、一時期取引所に対する業務改善命令による改善はほぼ完了したことから、業界として再スタートするだろうと考えている。
さらにICOの代替手段として注目されているSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)についても言及し、新しいイノベーションであり日本が最初に法制化する国となるだろうとも見ている。
STOはトークンを証券であると認めており、10月にはナスダックがSTOのプラットフォームの立ち上げを検討していることもあって、ICOによる市場の混乱を招かずに済むこともメリットの一つと言える。
STOに対して違法と言う見方をしている中国の金融規制当局もあるが、日本が法整備していけば有価証券として他の諸国も採用していくことも考えられる。
日本の市場関係者が今後の市場を予想することで、日本人にとって安心して購入に踏み切ることにも繋がるために、今回の栢森氏のコメントは日本の仮想通貨投資家にとって大きな支えにもなることだろう。
参考:Bloomberg