仮想通貨市場の低迷が続いている昨今、いつトレンド転換が起きるのか関係者や投資家がその時をひたすら待っている状況だが、この仮想通貨市場の下落はむしろ健全な証拠であると評価しているエコノミストがいる。

評価をしたのはドイツの大手保険のアリアンツのチーフエコノミストであるモハメド・エラリアン氏で、歓迎すべきと評価している。

同氏は仮想通貨を主流な通貨として判断せず、商品として取り扱うことで長期的に繁栄するとし、さらに機関投資家が参入してきていることで良い評価をしている。

一部の人々はこのまま仮想通貨市場は崩壊へと進むと予想しているが、エラリアン氏は機関投資家の参入によって金融機関が足場を固めている状況であるため長期的に見て良いとしている。

反対に仮想通貨が繁栄していくことにも言及せずにむしろ生態系の一部として存在し、今より幅広く普及していくと見ている。

ビットコインはボラティリティの高さが問題となっている面があるが、その乱高の影響からか、一般的に安定的に使用されることはないと同氏は考えている。

仮想通貨は通貨と言う文字が入っているために通貨として人々が意識してしまいがちだが、エラリアン氏はコモディティ、つまり商品としてなら普及していくと見ている。同氏は試しにビットコインの価格が400ドルの時に購入し、購入当時は技術的なメリットを理解していなかったためにその後勉強を重ねたと言う。

昨年末に起きた投機熱による価格高騰に比べ、今の低迷市場はむしろ適正、安定に向かっている証拠としてビットコイン価格は50万円くらいがちょうど良いとも語っている。

参考:New York Times