大手アパレルのH&Mは自社ブランドであるArket(アーケット)で、VeChain(ヴィチェーン)のブロックチェーン技術を活用した商品追跡システムをテストしていることが明らかになった。
サプライチェーンなどの流通分野においてVeChainは高く評価されている。例えばドイツの大手自動車メーカーのBMWや、会計監査・コンサルティング会社であるPWCもVeChainの技術を活用している。
アパレル業界にて商品追跡システムを活用する流れは自社ブランドの信用にも繋がり、模造品との区別するためにも欠かせない技術になってきている。H&Mは世界中に展開している大企業であるため、自社のブランドイメージを損なわないためにもまずはArketからテストを行う形となった。
仮想通貨メディアであるHARD FORKによると、今回の試みはArketの広報担当者が電子メールにて明らかにしたとしており、安全に製品データを追跡できるようにするためにマイナーブロックチェーン実装に取り組んでいると報告された。
商品追跡にはVeChainが提供するVeChain PROと呼ばれるアプリが使用されており、ユーザーはスマートフォンで簡単に対象となる製品の詳しい情報を確認することができる。
VeChainのCEOであるサニー・ルー氏はいくつかの高級ブランドのITシステムプロジェクトを率いた経歴を持つ。最たるものとしてはルイ・ヴィトン・チャイナの最高情報責任者(CIO)を務めた。当時、ルイ・ヴィトンにて模造品が頻繁に流通していることに頭を痛め、ブロックチェーン技術の改ざんできないメリットに目を付け、VeChainの開発にあたるきっかけへとなった。
今では世界中の企業がVeChainの技術を採用してきている。今後、様々なサプライチェーンにVeChainを採用する流れはさらに加速しそうだ。
参考:HARD FORK