QUOINEが米仮想通貨取引所のGemini Trust Company LLC(ジェミニ)と協業することがわかった。これにより市場で必要とされている流動性と安定性を実現していくとし、法令順守、規制、セキュリティについてのビジョンも共有するという。

また、QUOINEが運営する仮想通貨取引所Liquid(リキッド)にて米ドルに連動したステーブルコイン、ジェミニ・ドル(GUSD)を日本以外の地域にて取り扱うことを発表した。

Liquid上ではまずビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の2通貨のペアから取引するとし、今後他の仮想通貨のペアも追加していく予定だ。

今回のジェミニ社との協業に関して、QUOINEのCEOである栢森加里矢氏は以下のように述べた。

「ジェミニドルはLiquidの最初のステーブルコインとして最善の選択でした。QUOINEとジェミニ社は共に、透明性のあるガバナンス、規制や法令の順守を最優先に事業を運営しています。Liquidのお客様に、米国規制当局に認可されたステーブルコインを利用する機会を提供できることを、大変光栄に思います。また、私たちは現在、GUSDと同じく法令を遵守した形での日本円版ステーブルコインの発行の検討に着手しております。」

また、ジェミニのCEOであるタイラー・ウィンクルボス氏は以下のように述べた。

「Liquidでジェミニドルが取引されることを、大変嬉しく思います。私たちは、きちんと規制当局の認可を受けた透明性のあるステーブルコインは、仮想通貨のエコシステムにとって大きな前進であると考えており、ジェミニドルの取り扱いをサポートしてくれたLiquidに感謝しています。」

ステーブルコインについては安心感はあるものの、度重なる取引所におけるハッキング事件が日本の取引所に起こっている事から、取引所発行のステーブルコインを購入するにはセキュリティの関係上、慎重な見方をする必要がある。

今後ハッキング被害のリスクを無くすためにもハードウェアウォレットにステーブルコインが保管できるか、それともカストディサービスが日本でも行われていくかが普及の鍵となるだろう。

また、栢森氏は日本円に連動したステーブルコインの発行を検討していると言及したが、先月にはGMOによるステーブルコインGJY発行の話もでており、ステーブルコイン同士の競争も始まると考えられる。

参考:Liquid by Quoine