富士通と全銀ネットがブロックチェーン技術を活用した実証実験を開始することを発表した。
全銀ネット側でデジタル通貨を発行し、ブロックチェーン・プラットフォームにて銀行間決済を行う仕組みを検証する。
全銀ネットは銀行の他に信用金庫や信用組合などの金融機関も参加しているが、今回参加する金融機関は、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、常陽銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行、三井住友信託銀行、京葉銀行の9行となる。
大手都市銀だけでなく地方銀行も参加している事で、実証実験の結果として日本全域にて決済が可能かどうかを総合的に判断することができる。
富士通の実績として、これまで台湾のファミリーマートにてブロックチェーンの実証実験を行った以外に、東京丸の内エリアにてソフトバンク、三菱地所、東京大学と共同でブロックチェーン技術を活用した異業種間のデータ共有をし新たな街づくりをしようと実証実験を行っている。
今回の実証実験ではブロックチェーン技術を活用した個人間の小口送金サービスにおける即時グロス決済の有用性を検証するとしており有用性が認められれば、さらに既存のシステムをブロックチェーンシステムへとシフトしてくるだろう。
ブロックチェーンが既存の銀行業務に変わるものだと結果が得られれば、今回の実証実験により、行員の更なる人員削減が加速する事も考えられる。富士通と全銀ネットの試みによって、将来の銀行のあり方が変わって来るかもしれない。
参考:富士通