サプライチェーンの分野において陸路、航路だけに限らず、海路分野においてもブロックチェーン技術が使われ始めてきているが、スペイン・バレンシア港では港全体でブロックチェーンなどの先端技術を用いて管理するスマートポートを目指すことを発表した。

バレンシア港管理委員会の新技術管理者であるホセ・ガルシア氏によれば、港内の物流に関する情報をブロックチェーン上で管理することで、紙の使用量を減らせるメリットがあると指摘している。

さらにメンテナンスに関する時間も短縮することができるため時間・人的コスト削減に結び付けることができるという。

ガルシア氏はバレンシア港だけに限らず、多くの港でも使用することができると確信しており、ポートコミュニティシステムのパートナー以外にもクラウド技術によりこの技術を使用できるような計画をしている。

スマートポートが徐々に実現されれば、その場で確認作業をしなくても外部からパソコンやタブレットを用いて関係者が確認することも可能になってくるだろう。

これは港だけに限らず船の管理にも有効的であり、船上からGPSを通じてブロックチェーンによる情報管理をすることで様々な情報のシェアを港と船上との間で共有することも可能だ。

こういった流れから今後ブロックチェーン技術を内蔵したブロックチェーンシップも出てくるかもしれない。これは海運分野においてまさにイノベーションだと言えるだろう。海上で座礁したり転覆など事故が起きた際に船内で機器が異常を発していても乗組員が気づかないこともあるため、ブロックチェーンによる機器の管理は大きな支えとなっていくことだろう。

また、人為的に目視している部分にはブロックチェーンにより、人による確認と組み合わせることで、ダブルチェックし万全の体制を保つのに効果的だと考えられる。

現在多くの場所でブロックチェーンの活用が見出されているが、この分野でも開発が進めば私たちの生活に利便性をもたらしてくれるだろう。

参考:Valenciaport