CBDC(Central Bank Digital Currency、中央銀行が発行するデジタル通貨)の研究を続ける中国人民銀行(PBoC)が、ブロックチェーン技術者と法律の専門家を募集していることが明らかになった。9日、PBoCが「2019年人材募集」を自社の公式ホームページで発表した。

この雇用広告によると、現在PBoCはシステムアーキテクチャ、チップ設計、ブロックチェーン開発およびアプリケーション開発、暗号分野およびセキュリティプロトコル設計に関する専門知識を持つ4人のエンジニアを募集している。

掲載されている職務内容では、エンジニアは法定通貨建てのデジタル通貨ソフトウェア、暗号およびセキュリティモデル、デジタル通貨取引を行うチッププロセッサの開発を担当することが求められている。

さらに、PBoCは中央銀行独自の仮想通貨であるCBDCを発行するための法的および経済的影響の研究を進めていることも明らかにされている。

PBoCの研究グループは、経済理論の分析とCBDC発行のための金銭的メカニズムの設計、および潜在的な規制上のリスクに力を入れるため、金融と経済の2人の専門家の募集も行っている。

昨年7月に開始されたこのデジタル通貨調査チームの現在の規模は明らかになっていないが、人民元ベースの法定デジタル通貨の開発と展開に向けて、技術面や法律面、経済的な面など幅広く総合的な取り組みを行っていく構えのようだ。

参考:PBoC