SBIホールディングスは25日、Orb、グローリーと共同で、今年10月からブロックチェーン/DLT(分散型台帳技術)を使った「Sコインプラットフォーム」によって発行する「Sコイン」の実証実験を実施することを発表した。

Sコインは、スマホで決済ができる決済用コイン。実証実験ではまずはSBIグループ社員を対象とし、SBIホールディングスが入居する泉ガーデンタワーの飲食店等で、スタンプ認証によりキャッシュレスで決済できるシステムを構築するという。

この実証実験を通じ、決済分野における分散型台帳技術の可能性、及び有用性を研究し、キャッシュレスの促進へと繋げていくことが狙いだ。

SコインプラットフォームはSBIホールディングスが開発するデジタル通貨等の発行プラットフォーム。企業や地域通貨などが求める用途に応じて独自のデジタル通貨を設計・発行することが可能だ。基盤となるのは、Orbが自社開発する分散型台帳技術のOrb DLTを活用するという。

また、この実証実験では、Sコインプラットフォーム上に、クレジットカードでのチャージ手段以外に、グローリーの開発する機器によって、現金でSコインをスマホ内のウォレットにチャージするといった仕組みも構築する。

こうすることによって現金と電子通貨の交換を行い、想定されるユーザーの様々なニーズに応えられるかを検証する。さらに、グローリーの製品にも決済対応していけるよう推進していくという。

SBIホールディングスの先導的な働きかけにより、Orbやグローリーとともに、国内で普及が進むフィンテック市場を見据え、こういった決済インフラを構築することでキャッシュレス社会を作り、顧客の利便性向上を図っていくとしている。

Sコインが実用化される時期はまだ不明だが、この実証実験の結果次第では、そう遠くない日に私たちの生活でもお目にかかることができるようになるだろう。今後の展開が注目される。

参考:SBIホールディングス