20日、Ripple(リップル)社の技術面を牽引していた元CTO(最高技術責任者)でCoil(コイル)創設者のStefan Thomas氏が、アナリストでブロガーのChris Ward氏とのポッドキャストの独占インタビューにて、アメリカの大手クレジットカード会社American ExpressがリップルのxRapidを採用する方針であることを明らかにした。

Ward氏が実際にリップルの製品xCurrentを採用しているクライアントが多いことを指摘し、その現状について質問を投げかけると、Thomas氏は以下のように答えた。

「スペインのサタンデール銀行がOne Pay FXという独自の国際決済サービスを開始するなど、実際大手銀行がxCurrentを採用し始めているし、それを使って世界中ですでに何十億ドルもの金額が動いている。それに対してxRapidはまだ新しく、試案の段階である。ただ、実際にxRapidを使用した金融機関はコストの節約ができており、今後拡大していくことが予想される。xRapidの採用に合意した企業も多く、中にはWestern Unionや、American Expressといった企業が含まれる。」

リップルの金融部門における成長により、世界の大手銀行はブロックチェーンの技術をより身近なものにしてきたが、仮想通貨のコミュニティの中には、リップルの伝統的な金融機関へのサポートや、中央集権的な動きを批判的に捉える者も少なくない。

しかし、Thomas氏はこういった批判がチームを悩ますことはないと説明した。

「まず第一に、リップルは常に決済会社であってきた。ブロックチェーン技術は常に我が社のDNAに組み込まれてきたが、その適用について独善的であったことはない。我々が提供する様々な製品の中に、少しづつブロックチェーン技術が採用されているのだ。」

その内の一つの製品であるxRapidについてはまだ初期段階であると言うが、大手American Expressがその製品を採用し、共同で新たな国際送金決済の実現に向けて邁進していくとなれば、他の送金会社や決済会社が追随していくことは想像に難くない。多くの金融機関が採用を進めるリップルのソリューション。今後の動向が注目されている。

参考:Ethereum World News