今月22日、リップル社は同社が運営する質疑応答コーナー“Ask Me Anything(何でも聞いてよ)”にて、リップル社CEOであるBrad Garlinghouse氏と同社の市場戦略家であるCory Johnson氏の対談動画を公開した。

Johnson氏が質問を投げかけ、Garlinghouse氏が質問に答える形で同コーナーは進行された。

■以下は質疑応答コーナー“Ask Me Anything(何でも聞いてよ)”の一部である。

-ブロックチェーンやデジタル資産業界の現時点での進歩についてどう考えている?

「2018年は暗号通貨業界が制度的に深く関わる年になると予測していた。ただ、私が期待していたよりも低いパフォーマンスであった。これにはいくつか理由があるが、デジタル資産の制度的保護や、規制上の問題が出現したことで、発展を遅めたと考えられる。」

-それでは、Rippleの進捗については?

「過去最高の年であったと感じている。Q1の時点では、週に1件の製造契約を果たしていることを正式に発表できていたし、Q2では、週に2件の製造契約にまで達成していた。素晴らしい成果、素晴らしい勢い、素晴らしい成長があった。SECがビットコインやイーサリアムは証券ではないと述べたが、まだやるべきことは多くあるが、これは良いことでもある。世界の他の政府を見ると、もっと明確で断定的な政府もある。XRPは世界の他の市場で多くの投資を引き起こすと考えている。例えば、アラブのアブダビグローバルマーケットなんかはXRPは証券ではないと明確に述べている。」

-主要なセンターを見てきて、何か重要なアナウンスというのはありましたか?

「まず、弊社リップルのアナウンスになるが、最近3人の人間の変化があったことは大きなアナウンスだ。まず、リップルネットワークの開発者で暗号作成者であったDavid Schwartz氏を最高技術責任者(CTO)に迎えたこと。次に、投資会社Greylock Partnersの客員起業家(EIR)でもあったEthan Beard氏をリップルの開発者向けプログラムに加えたこと。そして最後に、FacebookやMastercard等で活躍し、20年超の金融分野での業務経験があるKahina Van Dyke氏が加わったことだ。この3名はリップル社のオールスターと言えるだろう。

もっと広い意味でのアナウンスで言えば、ニューヨーク証券取引所(NYSE)を傘下に持つ米国インターコンチネンタル取引所(ICE)が仮想通貨の新会社Bakktを設立したことだろう。世界がどこに向かっているのかを示すニュースだと思うし、これから多くのプレーヤーが参加するだろう。まだ我々は未熟なステージにいるが、この動きは業界の成熟へ向けた動きであり、大きな一歩であると感じている。」

-David Schwartz氏がブログで、“時間が経つにつれてXRPはより分散化されている。しかし、ビットコインやイーサリアムは分散化から遠ざかってきている。”と記したが、彼のこの考えについてはどう思う?

彼が言ってくれたこの言葉は深く、そして力強い。XRPが分散化していることは明確である。XRP Ledgerには、150を超える公式な承認者(validator)がいるが、リップル社が管理しているのはたった10ほどだ。大体7%くらいだろうか。xrpは中央集権化しているという声を聞くが、全く違うし、どこから説明していいかも分からないよ。XRPエコシステムに投資している中央集権化された会社、と言う意味ではリップル社はそうだが、そんな会社は他にもたくさんある。

この質疑応答の中で、Garlinghouse氏はアラブ首長国連邦のアブダビグローバルマーケットが、XRPは証券でないと明確に述べたことを明かしており、また、Garlinghouse氏は世界の他の市場でXRPへより多くの投資が得られる可能性があることも語っている。

市場ではXRP購入の際に懸念点として多く話題となる証券問題だが、アブダビグローバルマーケットの見解通りであれば、その疑惑も払拭されるだろう。今後のリップル社の動向から目が離せない。