Ripple(リップル)社が提供する、3つのソフトウェア(xCurrent、xRapid、xVia)のうちの1つ、xRapidは、デジタル資産XRPの優れたスピード、低い取引コスト、およびスケーラビリティによって支えられている。

xRapidは決済事業者を対象としており、すでに様々な企業・機関が試験的送金をパイロット中である。リップル社のCEOであるBrad Garlinghouse氏は、「2019年になれば世界の数十の銀行でも稼働が始まる」とも発言しており、今後世界的に活用されていくであろうソフトウェアとして注目を浴びている。

しかし、xRapidが世界中で活用されるには、世界中のデジタル資産交換パートナーの健全なエコシステムが必要である。このデジタル資産の交換というのは、xRapidでの支払いを1つの通貨からXRPに移行し、迅速かつ効率的に別の通貨に戻すことを可能にする。

そのエコシステムの構築に大きく貢献しようとしているのは、およそ200種類の仮想通貨を取り扱い、世界最大規模を誇るアメリカの取引所Bittrexだ。

16日、リップル社は年内に本格稼働を予定するxRapidにて、「Bittrex」、「Bitso」、「Coins.ph」の3つの取引所をパートナーとして認定することを発表した。

このパートナー認定の意味することは大きい。例えば、Bitsoはメキシコの仮想通貨取引所であるが、メキシコペソ建ての取引ができるため、米ドルをXRPに交換し、それをそのままメキシコペソに交換できるといったことが可能になる。今回の仮想通貨取引所とのパートナーシップが実現すれば、従来の複数の銀行を中継した送金手続きが不要になることが分かる。

リップル社の市場戦略の最高責任者のCory Johnson氏は、今回の発表に際して以下のようにコメントした。

「これまで私達はxRapidの多くの試案の成功事例を見てきたが、今年の後半は製品をベータ版から生産版へと移行していく。移行につれ、パートナーの取引所は金融機関に対して異なる通貨間でシームレスに、そして安心して支払いをすることを可能にさせてくれるだろう。」

今回、Bittrexを含む3つの取引所がパートナーとして認定されたことにより、XRPの流動性が劇的に上がる可能性は高い。XRPの課題の1つでもあった流動性の確保を解決する糸口が見えてきたと言っていいだろう。

参考:Ripple