ウォール街のストラテジストでFundstrat Global Advisorsの研究責任者のTom Lee氏は、ここ2週間でビットコイン(BTC)は急落しているが、徐々に市場のシェアを取り戻していると言う。7日、CNBCの番組“Fast Money”で語った。
「SECがビットコインETFの承認を延長したことが、投資家達に高いポテンシャルを秘めていると感じさせ、ビットコインこそがこの厳しい市場の中で最高のものであるということを決定付けさせる原因となっている。」
ビットコインは昨年12月に一時的に19,000ドルをマークして以来、ビットコインは下落傾向にある。6月下旬には6,000ドルを割り込むほどまで下がったが、その後7月には8,400ドルまで上がり、最近また6,000ドルあたりまで下がった。
「ビットコインがこれらの水準を保っていれば、崩壊することはない。人々はまた下がるのではないか、もう弱気市場から戻ることはないのではないかということを恐れているように感じる。」
仮想通貨は世界で急激に発展しているにもかかわらず、ビットコインの価格は低いままだ。SECはビットコインを正式にコモディティ(商品)と定義し、6月には仮想通貨を証券のようには扱わないことを明らかにした。これにより、機関がどのように規制しようとしているかを把握することができる。
インターコンチネンタル取引所(ICE)は先週の金曜日に、スターバックスやマイクロソフトといった大手企業との提携を発表したが、これはオープンで規制されたデジタル資産のエコシステムの構築を目指している。
この発表はビットコインの正当化の手助けとなるとLee氏は語っている。こういったニュースに対してビットコインは完璧な反応を見せているわけではないが、重要なのは市場のシェアが拡大しているという点だと、Lee氏は述べた。
2017年の初めには、ビットコインは全体の仮想通貨市場の約80%を占めていた。約1年後、今年1月にはその市場シェアはわずか約36%にまで低下した。しかし、以降は徐々に上昇をしていった。ここ数週間の間で、ビットコインの市場シェアは今年の最高水準となる48%程度まで上昇した。
「かつて市場を占有していたビットコインに対し、市場が反応しているということを、ビットコイン・ドミナンス(占有率)が表していると私は考えている。」とLee氏は語った。
参考:CNBC