マイク・ノヴォグラッツ氏による仮想通貨ベースの商業銀行であるギャラクシー・デジタルLPが1日、カナダのTSXベンチャー取引所(TSXV)に上場することが分かった。Bloombergによって伝えられている。

米ニューヨークに本社を置くギャラクシー・デジタルは、ギャラクシー・デジタル・ホールディングスLTDという別法人で取引所に上場すると報じられており、ティッカーはGLXYになるという。

ギャラクシー・デジタル創業者で、ゴールドマン・サックスの元パートナーであるマイク・ノヴォグラッツ氏にとって、今回の上場に至るまでは長い道のりであった。

米国での新規株式公開(IPO)に必要な2年間の監査済み財務諸表が必要だが、今回はその代わりにリバース・テイクオーバーという手法でカナダの取引所に上場する。これは取引所に既に上場している会社を買収して行う方法である。

今回の上場にまでの至る道はフラストレーションのあるものだったとノヴォグラッツ氏は振り返っている。

8ヶ月間にわたって、カナダの規制当局による厳密な調査を受けて、当初4月に予定していた上場は8月までに延期された。

Bloombergとのインタビューの中で、ノヴォグラッツ氏は「私が今知るべきことを知っていれば、つまり仮想通貨市場が非常に混乱し、時間が掛かりそうだと知っていれば、もう1年間待った上で上場しようとしただろうが、しかし、私は失敗したとは思っていない」と語っている。

最近のビットコイン相場は昨年12月に2万ドルの過去最高値を付けた後に、長期の下落トレンドが続き、一時6,000ドルまで下落した。

残念ながらカナダの市場は盛り上がっていないとノヴォグラッツ氏はインタビューで話し、投資家たちが戻ってくることを信じていると付け加えている。

ノヴォグラッツ氏がフラストレーションを感じながらも仮想通貨市場にとってはプラスの働きをしていることは確かだ。市場を発展させていくための後押しにもなることは間違いないだろう。

参考:Bloomberg