韓国ソウル市の永登浦区が、行政手続きに公平性と整合性を向上させるためにブロックチェーンに基づく企画評価システムを構築した事が分かった。19日、永登浦区の広報によって発表された。
ソウル市南西部にある永登浦区が、企画評価プロセスの整合性、透明性、信頼性を向上させるために、ブロックチェーンに基づく企画評価システムを備えた新技術を通じて効率的な行政を提供しようとしている。
行政手続きにブロックチェーン技術を採用する事で、リアルタイムでの情報の開示、企画審査会議の開催、交渉結果の発表など既存の評価プロセスを改善する事で、行政のスリム化に期待は大きいと言える。
この発表によれば、評価委員会がその決定をブロックチェーン上でデジタル的に署名する方法、そして評価結果を永登浦区庁のホームページにリアルタイムで表示する方法が説明されている。
趙吉衡(チョ・キルヒョン)永登浦区庁長は、新技術であるブロックチェーンを利用する事で、区の信頼性と整合性がさらに向上することを期待していると述べており、第4次産業革命とブロックチェーンを位置付けすることにも注目とも捉えることができる。
韓国では最近、ブロックチェーンの楽園となり、第4次産業革命を牽引するという意向を示しており、韓国の規制当局は先週ブロックチェーン事業の市場参入をより容易にするため、ブロックチェーン投資に関する法整備を進めると表明した。
韓国政府も国内のブロックチェーン産業に関する新たな産業分類基準の策定に着手しており、この基準は7月末までに公開される予定としている。
韓国、中国とブロックチェーンに対し、積極的に投資や特許の出願が出てきている中、日本においては今だに仮想通貨取引に対しての基準を策定している情報が多く、政府側の透明性を高めるためのブロックチェーン活用については、ほとんど公になっていないのが現状と言える。
今後、近隣諸国がブロックチェーンによる行政のスリム化、透明性が高まって来ることで、いずれ日本国内においてもブロックチェーンに焦点を当てた議論が活発になることだろう。
参考:永登浦区広報