LINEが16日、シンガポールを拠点に仮想通貨取引所BITBOXの運営を開始することを発表した。しかし、日本と米国ではサービス対象外となっている。
取引所の運営はシンガポール子会社のLINE Tech Plusが行い、セキュリティと透明性を重視し、取り扱う通貨はBITBOXのスクリーニング委員会を通して、厳正に評価した上で決定するとしている。
取り扱われる仮想通貨は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)など含む30種類ほど、15ヶ国語に対応しており、仮想通貨同士の取引のみ行えるとしている。
さらにブロックチェーンセキュリティ企業であるBitGoと提携し、機関投資家が安心して利用出来るレベルのウォレットや保管ソリューションを提供すると強調している。
サービス開始を記念し、初期登録者ら向けに取引手数料無料などのキャンペーンをも実施するという。
日本では、AML(マネーロンダリング対策)から、金融庁が認めたホワイトリストに入っている仮想通貨しか取引所は扱えない状態であり、またバイナンスやHitBTC、Huobiなど多数の仮想通貨を取り扱っている取引所は、交換業登録がなされていないため、日本居住者向けのサービスを停止した経緯があり、日本国内の取引所を介し手に入る通貨は種類が限られている。
日本の金融庁に仮想通貨交換業の申請をしている企業は4月の時点で100社を超えていると言われており、規制が厳しくなりながらも仮想通貨の人気は継続しているとも言える。
今回、LINEはシンガポールにてサービスを展開するが、今は日本は対象外だが今後国内に向けてサービス展開することは間違いないだろう。
日本は世界的にも仮想通貨取引が上位に位置している事もあり、まず取引所を開始する事で流れを把握することに重点を置き、その後金融庁には運営状況を提示しながら、話し合い、調整へと進むと考えられる。
日本ではメッセージアプリとして知名度も高く、ユーザーも多いLINE。国内でも取引できるようになればアプリと連携するなどまた、LINEの独自通貨を発行した場合にはより取引が活発になってくるだろう。