米国最大の仮想通貨取引所であるCoinbaseは14日、プラットフォームに新たに5つの新しいコインを追加することを検討していると自社のブログで発表した。

検討されているコインはCardano(ADA)、Basic Attention Token(BAT)、Stellar(XLM)、Zcash(ZEC)とOx(ZRX)の5つ。

「この週末で20、30、40%増えたとしても驚かない。ほぼ全て“ロング”(買い)ですね。」

先週の金曜日、投資会社BKCM LLCの創設者兼CEOであるBrian Kelly氏は米CNBCの番組「ファストマネー」で上記のように語り、5つのコインを評価した。

この5つのコイン追加に関する発表は、先週金曜日にCoinbaseの公式ブログで発表されたものだが、ブログ内には「これらの資産は引き続き追加調査が必要であり、確実に追加されるとは保証できない。」という注意書きも記されており、5つの資産については「証券ではない」と決定したことを意味するわけではないとし、導入の時期についても言及はしなかった。なお、いくつかは法的理由により一部の国のみでしか取り扱えない可能性があることも指摘した。

これまでCoinbaseは、Bitcoin、Bitcoin Cash、Ethereum、Litecoin4つの資産しか扱っていなかったが、さらなる商品の追加を求めるユーザーが多かったのも追加を検討した要因の一つだろう。Kelly氏によると、仮想通貨取引所のGeminiはすでにZcashを追加する予定であることを述べ、ZcashについてはCoinbaseでも承認される可能性が高いと指摘した。今回の発表で、5つのコインの価格は全て上昇。とくに0xは25%以上のプラスとなった。

5つの資産が有価証券であるかどうかはまだ判断できない状況ではあるが、16日に、米証券取引委員会(SEC)と金融取引業規制機構(FINRA)はCoinbaseが証券ディーラーのKeystone Capital Corp.、Venovate Marketplace Inc.、Digital Wealth LLCの3社を買収することを承認し、これを発表した。

これにより、Coinbaseは証券とみなされているトークンの取引が可能となった。さらには、ブローカーディーラー、代替取引システム、投資顧問といった業務も行えるようになる。XRPなど、証券の可能性があるとしてまだ議論されている資産もあるので、証券とみなされるコインの取引が可能になった影響は大きいだろう。

同3社の買収については、すでに先月の6月6日に買収計画が発表されていた。さらに、Coinbaseは他にも銀行ライセンス取得なども検討しており、こちらも取得できればOCCの限定目的許可を利用して、資産保管サービスや決済サービスを提供、また連邦政府の保証付きの銀行口座を提供することが可能になる。事業を拡大し続けるCoinbase、今後のサービス展開から目が離せない。

参考:CNBCBloomberg