取引高世界第7位である大手仮想通貨取引所のHitBTCが、日本居住者へのサービスを停止することを決定しました。

最大級の取引所であるバイナンスが、今年3月に金融庁から警告を受けて、日本市場から撤退したのに続く動きとなります。

公式ホームページによれば、サービス制限に関する説明として、日本の資金洗浄の法律に準じ、HitBTCの日本居住者への仮想通貨の取引サービス提供を一時的に中止するとし、日本のIPアドレスが当サービスを使用しているのを発見した時は、本人確認(KYC)手続きの中で、ユーザーに対し日本に居住していないことを示す情報提供を求めるとしています。

サービス再開の時期などについては、現時点では言及されていませんが、日本国内に向けてサービス提供ができるよう金融庁に認められるためにも日本現地事務所の立ち上げなども進めているとのことです。

HitBTCチームの代表は次のように述べています。

「業界リーダーの中にいるということは、業界の成長に貢献する優れた技術の開発だけでなく、大きな責任もあります。これにはもちろん、ユーザーのセキュリティとより高いレベルのサービスを提供する責任も含まれますが、規制への準拠は市場を発展させるために不可欠です。」

他の仮想通貨取引所であるポロニエックスに関しても取引停止とまでは言われていませんが、現時点にて顧客に対してパスポートによる身分証明を求めていることもあって、今後他の海外の取引所によっては外国人の顧客に対しても身分を明らかにするように義務化していく流れになっていくでしょう。

また、資金洗浄が強く警戒されているため、身分証明が明らかになっている場合でも、匿名通貨による異常な取引が盛んに行われているのが判明されれば、取引の主旨に関し取引所から問い合わせなど確認がされるようになってくると考えられます。

HitBTCが今回、日本居住者に対しての措置は業界としても資金洗浄による悪いイメージを払拭するのにも前向きな規制と捉えられます。

資金洗浄による規制によって取引所によっては迅速な対応を取るところも今後増えてくると思われますが、利用者にとっては健全に取引ができることもあって、仮想通貨取引による環境整備にとってはプラスの一因と言えるでしょう。

参考:HitBTC Official Blog