スマートフォン向けのゲーム開発を手がけているgumi(グミ)が30日、仮想通貨関連事業に参入することを発表しました。

まず2月に設立した30億円規模のファンドを通じ、国内外のベンチャー企業に投資をしていくとしており、gumiの中長期的な成長戦略として、エンターテイメント領域とのシナジーが見込まれる仮想通貨・ブロックチェーン領域に投資をするとしています。

子会社グミ・ベンチャーズ(gumi ventures)を通じて、2月に同領域に特化したファンド「グミ・クリプトス(gumi cryptos)」を設立しており、共同事業者には、米国の仮想通貨取引所であるエバーコインの創業者であるミコ・マツムラ氏を迎えるとしています。

同ファンドへの出資者には、国内大手金融機関、韓国の大手ゲーム開発・運営会社などいることから、グミに対する期待度が高いと見られます。

すでに米国のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)プロジェクト4件に出資済みとしており、投資した案件には価格変動を極小化できるアルゴリズム等を用いた低ボラティリティの仮想通貨を開発しているベイシス、ダウンロード版ゲームの販売・再販ができる分散型プラットフォームを開発中のロボット・キャッシュなどがあります。

スマートフォンを常時保有している人の割合が急増しており最近の市場調査においては、パソコンを保有している人を上回る統計もあることから、今後、さらにモバイル需要が高まることが予想される分、競争も激しさを増してくると考えられます。

そんな中、グミとして次の一手を模索し、仮想通貨・ブロックチェーン事業に参入する事で、生き残りを図ろうとしていると思われます。昨今、DAppsのゲームアプリなどが注目を浴びているので、自社事業としても相性は良いのではないでしょうか。

今はエンターテイメント領域とのシナジー効果を投資して模索している時ですが、プロジェクトから進展やメリットを学んだ後には、仮想通貨事業に活かしていく事でしょう。数々のヒット作を生み出してきたグミ。今後の展開が注目されます。

参考:TDnet(PDF)