英国ロンドンに拠点を置く、大手金融グループのBarclays(バークレイズ)が仮想通貨のトレーディングデスク開設を検討していることが、複数の関係者によって明かされました。Bloombergにより伝えられています。
バークレイズの広報担当のAndrew Smith(アンドリュー・スミス)氏は、メール文で以下のように述べました。
「私達はデジタル通貨分野の動向を常に監視しており、この市場とニーズについては引き続き顧客と対話していきます。」
トレーディングデスクを開設したケースはヨーロッパの主要投資銀行ではまだなく関係者の一人によると、資産クラスの規模や、リスク、コンプライアンス要件を考慮すると、開設には投資銀行部門責任者であるTim Throsby(ティム・スロスビー)氏と、最高経営責任者であるJes Staley(ジェス・ステーリー)氏の承認が必要となると見られています。
最高経営責任者のステーリー氏は昨年9月、リスクの高い取引活動における数十億ドルの資本計画を承認しており、“商業的な情熱”を再熱させると名言しています。
昨年12月に19,000ドル以上まで上昇し、わずか4ヶ月でその半分にまで価値が下がった悪名高い(価格変動リスクが高い)ビットコイン(BTC)ですが、それでも要件を満たす可能性は高いとブルームバーグは指摘しました。
また、バークレイズはブロックチェーンの活用に積極的で、例えば昨年8月にはスイスの大手金融UBSが取りまとめるプロジェクト「Utility Settlement Coin(USC)」に、クレディ・スイスやMUFGといった世界的金融グループとともに参加しています。USCはUBSとBNYメロン、サンタンデール、ドイツ銀行らによって2015年に発足したプロジェクトです。
リテール・バンキング、クレジットカード、投資銀行、富裕層向けのウェルス・マネジメントなど、様々な分野に渡る事業を世界中で展開している大手金融機関のバークレイズ。影響力があるだけに大きな反響を呼びそうです。
参考:Bloomberg