急速に市場拡大している仮想通貨ビットコイン。投機的な面が強調され過熱気味だという見解も多く、バブルを指摘する声も少なくありません。20年前のドットコムバブルともしばしば比較され、共通点があることを主張する意見もあります。ウォール街の名門、モルガン・スタンレーが19日に発表した調査報告によると、ドットコムバブル時の約15倍早く展開されているとのことです。CNBCによって伝えられています。

2000年のナスダックと今日のビットコインは、ベア市場(下落局面)以前に最も盛り上がった時期に250~280%上昇したとしており、モルガン・スタンレーのストラテジストである、Sheena Shah氏によるとビットコインの反発は約15倍の速度で推移しているとのことです。

また、Shah氏はこれらの価格変動や取引量の類似した動向を指し、ナスダックの歴史が繰り返される兆候となる可能性があると見解を示しています。18年前のナスダックの動向との比較では、ビットコインの価格は平均して、下落時にそれぞれの価値の45~50%の下げ幅となっており、ナスダックの2000年のベア市場は5回で、その平均は44%となっていることから、ここでも類似点が見られるとしています。

ウォール街では仮想通貨のボラティリティ(価格変動率)の高さや、マネーロンダリング(資金洗浄)、詐欺や犯罪などに使用されることを懸念し、一方的に否定する声も聞かれますが、Shah氏のように過去の事例と比較し類似点を挙げる考え方もあります。

一方では多くの銀行では、その技術面に焦点をあて、ブロックチェーン活用に向け日々開発が進められております。金融機関のみならず、医療、不動産やエネルギー産業まで多くの有用性が見出されており、今後の発展・技術革新が期待されています。

参考:CNBC