Ripple(リップル)社は21日、ピアレビュー用に新たなホワイトペーパー2枚をリリースしました。

1枚目はリップル(XRP)のコンセンサスアルゴリズムを説明し、もう1枚は各ノードの接続多様性を改良する方法を説明しています。各ノードとはネットワーク上での取引を中継・確認するためのソフトウェアを指します。

リップルは仮想通貨としては需要のある通貨として認められつつも、ビットコインやイーサリアムの発展に比べれば遅れを取っていると言われています。金融機関などとの提携は多いですが、バージョンアップに関しては他のメジャーな仮想通貨に比べれば、若干乏しいと指摘する声もあります。

リップル社のCTO(最高技術責任者)である、ステファン・トーマス氏は、2枚のホワイトペーパーによって企業の学術調査機関と学術研究機関の関係がより強くなると考えており、スタートアップ企業の研究員がリップルの技術によって簡単に使用できることを望んでいるとしています。

リップルは海外の金融機関が主な提携先として利用する機会が多くなっているため、マーケット戦略について先頭を突き進んでいる状況ですが、学術に対しての使用を望んでいる事に言及するのは、金融機関だけのものでなく、今後のリップルの展開や可能性にも自信があると見られます。

学術分野においてはスマートコントラクト技術で先行しているイーサリアムに対抗する形となるでしょうか。トーマス氏はさらに今回の2つのホワイトペーパーにより、セキュリティが重要なテーマと見ています。

しかしながら、最高のセキュリティを実現させるために思いがけないことがあるとも言及しています。それは他の仮想通貨にも同じことが言えるでしょう。

例えば、量子コンピュータ対策を搭載している通貨である、NEOやIOTA、この他にも最近日本においてもNECが世界最高レベルのブロックチェーンを開発するなど、仮想通貨・ブロックチェーン技術は日進月歩です。これに追いつけなければ、通貨としての優位性を譲ってしまうことにもなるかもしれません。

今回のリップルのホワイトペーパーにより技術革新も期待される一方、どれほど市場に影響をきたすか、今後のリップルの動向に注目が寄せられています。

参考:Ripple