中東北アフリカ地域最大の経済規模を持ち、G20 メンバーにもなっているトルコ。そんな有力な新興経済国であるトルコが、国家初の独自仮想通貨「トルココイン(Turkcoin)」の発行を検討していることが分かりました。23日のCoinDeskによって伝えられています。

中東のニュースサイト「アル・モニター」によると、トルコの民族主義者行動党の副議長で、元産業大臣でもある、Ahmet Kenan Tanrikulu(アフメト・ケナン・タンリクル)氏が、“トルココイン”と名付けられた政府保証の仮想通貨を提案する報告書を作成したとのことです。

技術的な詳細は現在不明ですが、このトルココインは資産担保証券(ABS)をトークン化することを目指していると予想されており、既存の仮想通貨よりもボラティリティ(価格変動率)などを考慮して、リスクが低いものであると考えられております。

報告書によると、このような規模の資産のバスケットには、トルコ航空、イスタンブール証券取引所、トルコテレコムといった大手政府系ファンドの企業が含まれるだろうとの見通しが示されているようです。

タンリクル氏はアル・モニターに対し、以下のようにコメントしました。

「世界は新しいデジタルなシステムに向かって進んでいる。トルコは、遅れる前に独自のデジタルシステムと通貨を作り出すべきだ。」

さらに、報告書は、市場を制御するための明確な規制を要求しており、仮想通貨に関する法的な枠組みの欠如は法的な活動を無防備にするだけでなく、仮想通貨の違法な使用を可能にすると主張しました。

タンリクル氏のこのコメントは、トルコの副首相がCNNトルコのインタビューで「国家は独自の仮想通貨発行しようとするだろう。」と述べてから数週間後に述べられたものです。

昨年11月、トルコ中央銀行のトップであるMurat Cetinkaya(ムラート・チェティンカヤ)氏が「仮想通貨は金融を向上させる。」とコメントしているように、同国の仮想通貨に対する姿勢は積極的であると言えます。ベネズエラのペトロ発行やイランに続くICOとなるのか?まだ可能性の段階ではありますが、トルコの今後の動向から目が離せません。

参考:CoinDesk