仮想通貨投資といえば、おそらく多くの人が売買取引を行っているのが実情ですが、長期(数年単位)での運用を考えてクラウドマイニングや、レンディング(貸付)をされる方もいます。

レンディングにおいては国内でサービスを行っていたコインチェックが業務改善命令を金融庁から受けたことでユーザーに不安を与える結果となり、現在サービス再開が待たれている状況です。

海外においては香港を拠点にした仮想通貨取引所のビットフィネックスが出金手数料を上げていることや、テザー(USDT)の疑惑も出てきている事からレンディングを控えようという考えも生まれてきています。長期的な運用を考える場合はこのようなリスク回避も必然の動きかと思われます。

これからはレンディングでなく、クラウドマイニングによって長期運用を考えているといった方の声も増えております。しかし、マイニングは電力消費が一部では問題視されていることも事実です。

例えば、電気の使用コストで世界的に割安であるアイスランドにおいてはマイニングによる電力消費量が一般家庭での消費量を上回ると予測されています。

アイスランドは、再生可能エネルギーを利用した発電をしていることから環境に優しく、年間を通して寒冷であることからも、マイニングに向いた地域であることでも知られています。多くの企業がアイスランドでマイニングを行っており、クラウドマイニング大手のジェネシスマイニングがマイニングファームを展開している事も有名です。

マイニングはPoW(Proof of Work)のアルゴリズムを採用しているビットコイン(BTC)やビットコインキャッシュ(BCH)が有名であり、国内企業においては、SBIやDMM、GMOといった大手企業もマイニングに参入してきています。

こういった企業がマイニング事業に参入してくることで、昨今マイニングに対する注目度も上がり、産業の活性化として良いことだと思われますが、違う側面から理解しておく必要もあります。

GMOでは処理能力の高いチップを内蔵したマイニング機器を開発する事で、それに劣る機器を取り扱っているマイニング業者は採掘量が減る可能性があります。PoWの特徴は処理能力の高いマイニング機器に対し、仮想通貨を獲得しやすいという環境になっているからです。

今後クラウドマイニングに投資を検討する場合は、どのような性能の機器を使用しているか、規模はどのくらいか、契約をする前に慎重に下調べを行い、選択をした方が良いでしょう。

大手企業などは安心ですが、中にはクラウドマイニングを行うと言って実際には事業を進めていなかったり、元が取れないような仕組みの詐欺的なマイニング業者も見られますので、そういった点にも注意が必要です。