昨年ビットコイン(BTC)が1BTC=200万円以上の高値を付けた後、世界的に様々な規制が入ったことから、これを懸念し下落、一時は6,000ドル台まで割り込みました。13日現在では約8,665ドル(約94万円)ほどを推移しています。(CoinMarketCapの統計より)

年末年始の高値圏で参入した方など、下落局面しか経験していない一部の人の中には、仮想通貨での取引は今後一切しないなどと落胆する声までも聞こえるようになりました。昨年の熱狂は過ぎ去ったようにも考えられますが、今でも続けて利益を上げていきたい方は存在しており、上昇をするきっかけとなる何か材料がないかをじっと待っているようです。そんな中、2つの気になる話題が出てきました。

1つはECB(欧州中央銀行)の総裁である、マリオ・ドラギ氏が「銀行がビットコインを買う可能性がある」という発言と、2つ目はJPモルガンの関係者向けレポートで「仮想通貨は今後も存在し続ける」と言われた事です。

まずドラギ総裁が銀行がビットコインを買う可能性があると示唆した事に、投資家やアナリストの方からの発言でなく、いわばユーロ圏での金融のトップが言われたことはとても重要な発言と言えます。

投資家であれば、一個人の経験則によった見解であり、マーケットや需要サイドから見ているため、金融での内部情報は把握して話していないケースもあり、説得力に欠ける点も少なくありません。

しかし、ドラギ総裁は、ユーロ圏の金融を仕切っている立場であることから仮想通貨取引をしている人には説得のある言葉であり、仮想通貨に対して認める発言として捉えることができます。

こういった要人の発言は市場心理に反映されやすく、今後も続けて取引していこうと投資家たちにとって精神的に安定するきっかけにもなりました。

そして米大手金融のJPモルガンチェースが8日、関係者レポートと思われる文書の中で、仮想通貨とブロックチェーン技術について分析しており、仮想通貨が消えてなくなるという可能性が低いと示唆し、その理由としてブロックチェーン技術の普及や非中央集権など様様な形態の需要があることから、前向きに捉えていることがわかりました。

そのために仮想通貨が無くなるという懸念が取り払われ、安心感を得ることが出来た事から、市場においても下落を止める一つのきっかけになったとの見方もされています。

ビットコインを通じてブロックチェーン技術が普及し、さらに多くの人々に認知され、今後は仮想通貨がどのような役目で社会に技術やサービスを展開していくのか、仮想通貨の真価が問われていく事でしょう。

参考:European Central Bank , コインテレグラフジャパン