2017年には大きく市場を拡大させた仮想通貨。世の関心が高まっている中、世界各国の首脳でも仮想通貨に対しての構えを考えているようです。

Reutersによると、今年3月にアルゼンチンで行われるG20サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)の中で仮想通貨について国際的な規制について話し合われる可能性があるとされています。

18日にパリで行われた記者会見で、フランスのルメール経済・財務相が以下のように述べました。

「私たちは、ビットコインのリスクや規制に関して、フランス・ドイツの共同分析を行い、それを3月のアルゼンチンG20サミットで共同提案として提出する予定です。」

また、ドイツのアルトマイヤー財務相代行は以下のように述べました。

「私たちは、市民に対してリスクを説明すること、そしてリスクを軽減する責任があります。」

仮想通貨を巡っては、表に出せないお金のマネーロンダリング(資金洗浄)や、麻薬や銃器など違法な取引、詐欺行為にも利用されることがあり、犯罪資金の助長につながることを懸念する声や、大幅なボラティリティ(価格変動)などから投資家を保護することなど、その他にも多くの課題があります。また、一部の国では自国通貨の流出を懸念する声もあります。

このような背景から各国では仮想通貨に対する規制が急がれています。中国では取引所を閉鎖させるといった動きがありましたが、そのような全面的な禁止がされてしまえば市場を潰すことになり、また、技術の発展も阻害されてしまいます。

規制と一括りに言っても、市場発展に向けた法整備など枠組みづくりと、市場をなくそうとする禁止措置など厳しいものまであります。

日本のように金融庁・財務局への登録制にし、法の下で管理されるような健全な市場づくりに向けての「良い規制」がされることが望まれます。

G20は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、EU、日本、韓国、中国、インドネシア、イタリア、ロシア、カナダ、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチンの主要20カ国・地域で構成されています。

参考:Reuters