米ニューヨークの「ビッグ・ボード」こと世界最大の証券取引所NYSE(ニューヨーク証券取引所)がSEC(米証券取引委員会)に対し、ビットコインに連動したETF(上場投資信託)を上場させるよう申請していることが分かりました。BUSINESS INSIDERによって伝えられています。

今回のETFは2017年12月に開始したCBOE(シカゴ・オプション取引所)と、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)でのビットコイン先物の価格に連動したものになります。

ブル(上昇)型とベア(下落)型の2パターンで計5つの商品が予定されています。ブル型のビットコインETFは、「1.25X Bullファンド」、「1.5X Bullファンド」、「2X Bullファンド」と、上昇の値動きにそれぞれ125%、150%、200%のレバレッジをかけたものになります。

ベア型ビットコインETFはブル型とは逆の動きになり、ビットコイン先物価格の下落に連動し、それぞれ100%、200%までかけられることができます。

ニューヨーク証券取引所は1817年設立と、長い歴史と実績を持つ世界最大の証券取引所です。証券取引委員会はこれまでビットコインETFを懸念していましたが、今回のニューヨーク証券取引所の場合は規模が規模だけに多くの投資家から注目されています。

昨年、CFTC(米商品先物取引委員会)によりビットコイン先物は認められていますから、今後これに続くビットコイン以外の仮想通貨デリバティブなど、その他の派生商品にも期待されています。

ビットコインそのもののボラティリティ(価格変動率)が非常に高いことは魅力のひとつでもありますが、一方では価格が安定しないことに懸念もされていますので、投資家保護の観点としてはこのあたりも課題のひとつとされています。

今回、ニューヨーク証券取引所の申請したビットコインETFが証券取引委員会によって承認されれば、NYSE Arca(セカンダリーマーケット:流通市場)で取引される予定です。

参考:BUSINESS INSIDER