仮想通貨のビットコイン(BTC)に対するハードフォークによる分岐で8月1日に新しくビットコインキャッシュ(BCH)が生まれ、当初懸念が高まっていたものの、各取引所によって他のアルトコイン(オルトコイン)同様取引が行われている。
今回の分岐後、ビットコイン(BTC)は高騰を続け、さらにSegWit(新規格)のロックイン(採用決定)により、これを好材料と見てさらに高値水準で推移している。少し落ち着いてきたが、17日17時現在では1ビットコインあたり48万円ほどで価格を付けている。前日(24時間)との比較では約6%のプラスとなっており堅調だ。(CoinMarketCapの統計より、以下同)
目先で気になる点といえば、8月22日ころに向けてのSegWitのアクティベート(有効化)だが、SegWit2xの開発者はビットコインのブロックサイズの容量を増やすために、ハードフォークを行う可能性が高いという。米CoinDeskによると、SegWit2xの開発チームが新しいソフトウェアを動かす計画をしていることを示しており、2017年の11月中のいずれかの日に起こるだろうと伝えている。
segwit2x.github.ioのWebサイトを確認すると確かに「Bitcoin Upgrade at Block 494,784」のタイトルで、「ビットコインブロックチェーンのSegWitの起動を確認してから約90日後、2017年11月の間に、マイナーによって2MBのブロックを生成する予定。」と記述されている。
これが行われば、今年2回目のビットコインブロックチェーンの分岐となる。以前のような情報不足やパニックにはならないとしても、市場に影響があることは明らか。しかし、これを好材料として織り込んでいれば、ビットコインの価格の上昇は期待してもいいかもしれない。その際は長期間での保有も視野に入れ、SegWit2xについて理解したうえで判断したい。
規格や仕様変更、マイナー・ユーザー間の亀裂、ブロックチェーンの有効活用、それに伴う大手企業の参入など、常に新しい情報が飛び交い、また、チャートのテクニカル分析なども含めると、どういったものを参考にするべきか混乱してしまうといった方も見られる。
仮想通貨は技術開発や法律面、市場規模のどれをとってもまだ成長段階であり、また昨今では個人投資家だけでなく、機関投資家たちの関心も高まっている。これからビットコインをはじめ仮想通貨投資を始めたいという方の目には、魅力的な市場に映るかもしれないが、投機的な面も多いので、リスクを承知の上で冷静な判断で望んで頂きたい。
現在、市場の時価総額上位は軒並みプラスとなっているが、この逆もまた、可能性として大いにあり得る。目先は8月中のSegWitのアクティベートと、11月のブロックサイズ引き上げによるハードフォークだが、この間にも大きな出来事がないとも限らない。ビットコインに追従してアルトコインも価格を上げてきている今、市場からは相場動向が注目されている。
参考:CoinDesk