TwitterやInstagramなどのSNSでハッシュタグといったシステムが採用されている。無関係のユーザー間投稿を関連付ける手段として利用され、投稿に紐付けされたハッシュタグによって全ての投稿を分類することが出来る。Twitter投稿においてハッシュタグはハッシュ記号「#」の後に任意の文字列を続けることで分類されるが、今回「#Bitcoin」や「#BTC」といったタグに対して絵文字が付記されるようになったことが明らかとなった。

Twitter社のCEOであるジャック・ドーシー氏はBitcoin推進派としても知られており、そういった活動の一貫として採用されたのではないかと言われる。また、ジャック・ドーシー氏が絵文字付きの#bitcoinタグ付きツイートをしたことで今回の変更が話題となり、一部地域でTwitterトレンドにピックアップされている。

そのジャック氏のツイート内ではUnicodeコンソーシアムのTwitterアカウントへも言及されている。Unicodeとは世界中の文字をコンピューターに表示させやすいように共通コード規格を策定するプロジェクトであり、日本語の平仮名や片仮名、漢字などもUnicodeで規格付けされることで近代マシンでの「文字化け」を避けることに成功している。Bitcoinサインは2017年に発表されたUnicode 10.0.0にて策定され、コードポイントとしては「U+20BF」、文字としては「₿」として表示されるが、新たに絵文字としてのBitcoinサインを望む声もあがってきている。

それに対して、すでに存在している文字を絵文字として再定義するのはナンセンスだとする声もある一方、「$」には「💲」といったemojiも存在しており複数のタイプがあっても問題ないといった反論もある。たしかにアラビア数字といった原始的な記号はまず間違いなく表示可能なフォントであるにも関わらず囲み文字や絵文字などパターンがいくつも実装されている。

絵文字の表現力はグローバルな感情表現に役立つとして国際的な広がりを見せており、当初Pictogramと言われていた絵文字も現在はemojiとして認識されている。絵文字は日常的に使用されるだけでなく、不特定多数に見せる文書においても柔和さを表現する意味で使用される例は少なくなくなってきている。

これらの動きにたいしてUnicode側がリアクションを返したわけでもないため現段階ではTwitter内での一部のアクションでしかないが法定通貨サインがドルやポンドなど英語圏のものだけでなく世界中の通貨サインを採用されているように、全てのアルトコインは難しいとしても一定の地位を築いたETHやXRPなどのサインはUnicodeや各プラットフォームの独自絵文字として広がりを見せていくのではないだろうか。

参考:jack(twitter)