仮想通貨投資家の間でビットコインキャッシュ(BCC)の話題が絶えない。予定通りビットコイン(BTC)に対するハードフォークが行われれば、ブロックチェーンが分岐し、新しい仮想通貨ビットコインキャッシュが産声を上げるわけだが、今からビットコインキャッシュが欲しいという声も散見される。

中国の取引所ではIOUとしてビットコインキャッシュが既に取引されており、28日13時で1BCC/2,532CNY(約4万円)で値がついている。これの価格を見てビットコインキャッシュに期待が高まっているとも見られる。

今、ビットコインを買うメリットは?

各取引所の方針にもよるが、分岐した際にビットコインと同量のビットコインキャッシュを付与されるといったアナウンスをしているところもあれば、取引所側でビットコインキャッシュをすべて売却し、得た売却益の相当額分のビットコインを配布するといった取引所もあり、扱い方は多様だ。このあたりはご自身が取引をされている取引所に確認をするように注意したい。

ビットコイン投資家の中には、1BTCに対し1BCCが追加で付与されるのであれば、8月1日までに駆け込みで追加の購入をしたいという方も見られる。概ねの金額だが、ようするに1BTC/30万円に上乗せで1BCC/4万円が付いてくると考え、分岐されたら34万円の価値になるので今買えば絶対に儲かるというものだ。

しかしながら、この考えは危険かもしれない。これについては、さまざまな意見があるだろうし、余剰資金であればギャンブル感覚の軽いノリで購入するという方もいるので否定はしないが、まだビットコインキャッシュが仮想通貨として存在しないうちから、先の相場を予測するのはとても賢明とは言い切れないだろう。

仮にビットコインキャッシュに価格が付かなかった場合は、痛い目に遭う可能性も考えられる。長期的に見ればこの限りではないが、8月1日の前後はビットコイン相場が荒れるとの予測が強い。こういったことから分岐前にビットコインを購入するメリットは少ないと思われる。

分岐後の価格は誰にも分からないのが現状で、これに便乗して儲けようと思っても、そう簡単なことではない。ビットコインのハードフォーク実行予定まで残すところあとわずかとなった。市場では今後の相場動向が注目されている。