仮想通貨市場での時価総額2位に位置するイーサリアム(ETH)。ビットコインと異なる性質のブロックチェーンで、スマートコントラクトを実行することができる。

従来の取引の記録以外にも契約内容なども記録することができ、保険や不動産、医療などその他にも売買契約以外でも活用されるべく、多くの企業が目を向けている特質な技術だ。

その優秀なイーサリアムだが、ここのところハッキングの被害が相次いでいる。正確に言うと、イーサリアムを使ったICO(イニシャル・コイン・オファリング)、関連する企業やソフトウェアなどのハッキングの被害なのだが、ここ連日のように盗まれている。

3日に1回被害に遭うイーサリアム

ICOではスタートアップがアプリケーションなど、システム開発のプロジェクトに必要な資金の調達を募るものだが、直近のものでは7月23日に行われたVeritaseum(VERI)のICOで、約840万ドル分のトークンが盗まれたという。

20日にはParityのウォレットソフトのParityWalletに脆弱性が見つかり、153,000ETHが盗まれた。ドルにして約3,000万ドル分の被害だ。

また、17日に行われたCoinDashのICOではCoinDashのWebサイトがハッキングされ送金先のアドレスが改ざんされてしまい、約700万ドル分のイーサリアムがハッカーのアドレスに送金された。

実に3日に一度の頻度だ。仮想通貨の中でもイーサリアム関連は頻繁にハッキングの被害が確認されているように思われる。しかも毎回相当な被害額だ。それでも時価総額2位の座をリップル(XRP)に譲る気配も見られず、堅調な価格推移をしている。

2016年6月にはTheDAOのプログラムの脆弱性を突かれ、3,641,694ETH(約7億ドル)が盗まれ、この時はこれを「無かったことにする」という案により、ハードフォークが行われ、イーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)に分かれた。これはかなりの懸念材料ではあったものの、この時から比較してもイーサリアムは価格を約20倍ほど上げているのだから、そのポテンシャルの高さは言わずもがな伺えるだろう。

このところの仮想通貨全体に見られる相場下落は、先のビットコイン分岐(8月1日)への懸念が強く関係していると考えられている。また、11月にもハードフォークが控えているので、このあたりに向けての情報収集も欠かせない。今年6月には一時ビットコインの時価総額を上回る勢いも見せ、常に話題の中心にいたイーサリアム、市場では今後の相場動向が注目されている。