BIP91もアクティベートされ、仮想通貨ビットコインの分裂問題も一息つきそうだ。11月のハードフォークに関しての話題も増えてきており、少々気が早いようだが、ハードフォークされた場合にどちらがメインになるのか?いくら位の価格で割れるのか?といった声も散見される。11月のハードフォークも気になるところではあるが、その前に8月1日に予定されているビットコインキャッシュ(BCC)についても触れておきたい。
現在国内の取引所などではビットコインの売買や店舗での決済を一時停止しているところもあり、ビットコインに対し気持ちがくすぶっているとの見方もされる。ちなみに国内大手ビットフライヤーであれば、7月31日22時ころまでであれば、ビットコイン取引は可能である。再開の目処は8月2日ころを予定している。
さて、そんなビットコインだが、今後の見通しなども含めて考察していきたい。まず、ビットコイン(BTC)だが、これはBIP91という企画によって、より多くの情報を取り入れられるように容量を確保したものとなる。8月中ころにはSegwit2xが実用化される予定で、11月ころにハードフォークが行われると考えられている。そのため、ビットコイン、ビットコインキャッシュに加えて3つ目のビットコインが今年11月に誕生する可能性も考えられており、海外などではルーマーが多いものの先の話で正確さに欠けるため、今回はこれについては、避けさせていただく。
多くの取引所では従来のビットコイン(BTC)は取り扱うものとしているが、ビットコインキャッシュは中国の一部の取引所でしか、正式なアナウンスが見当たらないのが現状だ。しかし、ビットコインキャッシュが国内でも取引される可能性もあるので、今後の展開を待つばかりだろうか。
過去にTheDAOの一件でイーサリアム(ETH)がイーサリアムクラシック(ETC)に分裂したが、現在も双方とも取引が行われていることを考えれば、大きな問題ではないという意見もあるが、今回のビットコインの分裂にイーサリアムの事例をあてはめるのが適切かどうかも難しい。
ビットコインキャッシュは、先のBIP91とは別で、8月1日に中国のマイナーがビットコインの仕様を一部変更したものになるが、既存のビットコインに対しハードフォークを行い、恒久的にチェーンを分岐させることで、ビットコインとは異なる新しい仮想通貨が誕生することとなる。
これによってビットコインと同数のビットコインキャッシュが発行されると考えられており、その際に価格がどの様に割れるかもいまだ不透明である。
このような中でも「ビットコインは長期保有なら大丈夫」、などと根拠のないバイ・アンド・ホールドを勧める人もいるが、実際は数年後に蓋を開けてみないと分からない話なので、購入する際の判断は慎重に。
チャットやネット掲示板、SNSなどでは、買い・売り煽りの声も目立つので、くれぐれも惑わされないように正確な情報を収集したいところである。各仮想通貨取引所によって、8月1日のハードフォークについて説明もされているので、ご自身が取引しているところのアナウンスをご参考いただきたい。
大事な資産なので、少しでも身に不安を覚えるのであれば一度清算と思って、先の見通しが明るくなるまでは円やドルに替えておくのもひとつの手かもしれない。何も材料なし(Segwit採用は好材料ではあるものの)に、放置しておくのも賢明な判断とはいい難い。8月1日とは別で、今回のBIP91採用のビットコインが11月にもハードフォークされると考えられているので、このあたりも慎重に動向を追っていきたい。