テスラのCEOであるイーロン・マスク氏と、Twitterの元共同創設者であるジャック・ドーシー氏が今週、web3についての議論を加熱させた。お互いの主張によればweb3は十分な民主化がされず、ベンチャーキャピタリストとリミテッドパートナーが所有しているものであるという。
ドーシー氏は、web3が正しい地方分権化のために全員で取り組むことができる可能性があるときに、業界が誤ったふりをして掻き乱すことを心配していると語っている。
マスク氏とドーシー氏はTwitter上でweb3についての会話を展開。ジャック氏が「あなた達は“web3”を所有していないが、ベンチャーキャピタリストとリミテッドパートナーは所有し、彼らのインセンティブとなる。」とツイートすると、呼応するかのようにマスク氏が「誰かweb3を見たことはありますか?私は見つけられませんでした。」とツイート。それに対してジャック氏が「AからZの間にあるでしょう」とリプライした。
暗号めいた会話だが、AからZとは通称a16zとも呼ばれる著名なVCであるAndreessen Horowitzを指すものと見られている。a16zは英語圏でロングスペルの単語の略称としてしばしば使用される手法で、最初の文字と最後の文字、そして間の文字数をつなげたもの。他にはInternationalizationを示すi18nやLocalizationを示すl10nなどが知られる。
a16zは最近web3を強く推進しており、パートナーを務めるアンドリュー・チェン氏は「web3は一般的な流行やバブルではない」と述べ、巨大な潮流であると主張している。
マスク、ドーシーの巨大なベンチャー起業家の意見に賛同する声も多く見られ、Swan Bitcoinの創設者である Cory Klippsten氏は「ジャックは、a16zが実行する大規模な詐欺を正確に知っている」と述べ、その他のTwitterユーザーも「彼らはソラナのようなコインを作成し、巨大な資本を持ってそれらを売り込み、時価総額を爆発させたのちに疑いを持たない人々に対して売り逃げしている」とツイートした。
一方でこれに対して賛成の意見ばかりではなく、a16zのパートナーであるChris Dixon氏は「web3は全てのコード、データ、所有権がオープンソースだ」と主張。a16zを含むベンチャーキャピタルはほとんど所有していないと強調した。
暗号通貨交換所ジェミニの創設者であるタイラー・ウィンクルボス氏はドーシー氏が自身の最初のツイートを非代替トークンとして290万ドル以上で販売したことを引用し「web3によってもたらされたものだ」と指摘した。