南米に位置するエクアドルの大統領候補であるユニオンエクアトリアナ党代表Giovanny Andrade氏が地元メディアPrimiciasとのインタビューの中で、自国産暗号通貨について言及した。

インタビューにおいては国産暗号通貨は国内での取引促進を目的として開発されるべきであり、これにより米ドル経済圏から逃れるつもりはないとAndrade氏は述べた。

エクアドルでは財政再建を図っていた1999年に国際通貨基金との間で交渉が滞り、外貨資金を調達できないままにデフォルトし、2000年1月には自国通貨スクレを使用停止し代わりに米ドルを使用するドル化政策を発表した。

実施当時は批判の強かったドル化政策だが、強いインフレ化における緊急避難的側面もあり、20年が経過する現在に至るまで独立通貨の使用には至らず、Andrade氏の「ドルから逃げるつもりはない」という発言は支持者層へのアピールとも取れ、ドル化政策が現在では一定の支持を集めていることが見て取れる。

Andrade氏の掲げる自国産暗号通貨は金にペッグする構想だ。これに対して近隣国であるベネズエラが石油ペッグのペトロをリリースし、運用に苦労している点について懸念されるが、Andrade氏は「内部取引など、国内の内部利益のために暗号通貨を作成することは必要不可欠」と強調し、「エクアドルにとって非常にうまくいくだろう」と述べた。

参考:PRIMCIAS