英国のスタンダードチャータード銀行(SCB)は9日、バングラデシュのモバイル金融サービスプロバイダーbKash、マレーシア大手デジタル送金プロバイダーValyouとのパートナーシップによるブロックチェーンベースのクロスボーダー送金サービスの立ち上げを発表した。

バングラデシュにおいて、国外で働くバングラデシュ国民による送金は経済の柱の一つであり、国の外貨準備高に対する主要な貢献手段でもある。マレーシアからのクロスボーダー送金にブロックチェーンテクノロジーを利用することで即時送金が容易になる。

ブロックチェーン技術は中国アリババ傘下のAnt Groupによるものを使用されているとSCBのプレスリリースでは述べられている。このサービスを通じてマレーシアに居住するバングラデシュ国民は、バングラデシュ国内でbKashウォレットを利用するユーザー宛にマレーシアのValyou経由で即時に送金することが可能となる。

時間とコストのロスなくリアルタイムに世界中で国際送金が出来るようになれば、より有利な労働条件を提示出来るところに人材が集まりやすく、物価の安い地域が受ける恩恵は多大なものとなっていくだろうか。やがて格差是正に繋がる技術であることを期待したい。また、リリースによれば現在このサービスはテストの最終段階にあり、顧客はまもなく利用できるようになるとしている。