男女の雇用における均等への課題は世界的に改善傾向を見せつつもまだ不平等が横行しており、さらなる改善が必要である。こういったアンバランスさはブロックチェーン、AI分野においても見られているという。
ビジネス特化SNSのLinkedIn共同創設者であるアレン・ブルー氏が、ブロックチェーン、AIなどの急成長分野においても男女の雇用面で不平等が発生している懸念を表した。スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラムで新しい産業における雇用に際して語られ、性差による機会の不均等を改善するよう要請した。
産業においては男性優位が根強く残っており、ブルー氏の発言は労働の場の平等を再認識させるものとなった。また、ブルー氏によれば、AI分野への男性優位の就労が続けば、意思決定のアルゴリズムが先鋭化し、男性的決断が優先され、今後さらに男女の不平等が強まるリスクもあるという。
AI分野の発展による思考速度の向上は人類にとって役立つという触れ込みはあるが、思考の元となるサンプルに偏りがあっては民主的な決定がなされるとは限られず、女性に限らずマイノリティ排斥につながる恐れもあり重大な意思決定を委ねるにあたって未だ障壁は少なくない。
光明があるとするならば男性によりこういった危険性が指摘された点だが、平等な視点を持てる人間ばかりとは限らない。問題のあるシステムに気づいた誰かが警鐘を鳴らしブレーキを掛けられるというのも新技術に臨むにあたって必要な機構の一つと言える。権威のある地位に適切な人材が配置されるべきという点においても出来る限り様々な雇用形態が実現されるべきだろう。
参考:The National