ビットコイン(BTC)先物取引とカストディ(保管)サービスの提供を視野に入れた新会社Bakktは先月29日、元Ciscoで元IBMの役員を務めたTom Noonan氏を取締役会の会長に任命したことを明らかにした。Bakktの公式ブログにて、CEOであるKelly Loeffler氏が明かした。
Noonan氏は、IBMが2006年に買収したInternet Security Systems、2013年にCiscoが買収したJouleX、そしてサイバーセキュリティ企業のEndgameの創設者でもあり、その敏腕ぶりから「サイバーエキスパート」という異名を持つ人物であり、すでにインターコンチネンタル取引所(ICE)の取締役会のメンバーでもある。
商品先物取引委員会(CFTC)の承認が得られ次第、Bakktのビットコイン先物契約は、ICE傘下の電子取引所「ICE Futures U.S.」と、ICEグループの「ICE Clear U.S.」に上場される予定となっている。
BakktのCEOを務めるKelly Loefflerのほか、Bakktの親企業であるICEのCEO兼ニューヨーク証券取引所の理事長でもあるJeff Sprecher氏、ソフトバンクビジョンファンドのマネージングパートナーであるAkshay Naheta氏、Goldfinch PartnersのマネージングパートナーであるSean Collins氏も役員会へ加入した。
ブログでは、Noonan氏の就任の他に、Bakktの進捗状況についても報告された。
BakktのCEOであるLoeffler氏は、「新しいデリバリー市場における価格発見機能は、ビットコイン価格の信頼向上にも貢献するはずです。」と語り、Bakktのビットコイン先物契約は「政府により規制された透明な市場で価格形成が行われる、ビットコインの最初の現物引き渡し先物取引」であると説明した。
最後に、「私たちはデジタル資産の新たな世界的情勢に対処するために規制当局と協力し続けています。投資が続くにつれて、そして新しいアプリケーションが出現するにつれて、技術と資金の関係は継続的に関与していく必要があります。デジタル資産と分散元帳テクノロジは、テクノロジ、業界、および規制当局間の適切なコラボレーションにより、大きく前向く可能性があります。 Bakktチームは、米国内および世界中におけるデジタル資産の進化を支援することにおいて、指導的役割を果たしていることを誇りに思います。」と語り、報告を締め括った。