米下院金融サービス委員会は13日、性的人身売買に仮想通貨がどのように使われているのかについて、調査を開始する法案を提出した。

法制化されれば、米国会計検査院(GAO)の院長は、性的人身売買に関する商品やサービスの購入、売却、または、資金調達に関し、仮想通貨とオンラインマーケットプレイスがどのように利用されているのかを調査する。さらに、不正な薬物取引における仮想通貨の利用も調査するとみられる。

不正ネットワークおよび人身売買調査との戦いを掲げた人身売買発見法案は、ファン・バルガス議員が作成したものであり、6月12日に導入される予定だった。この法案は、性的人身売買や不正薬物取引を促進する仮想通貨やオンラインマーケットプレイスを、連邦政府機関が防ぐのを加速させるものとしている。

覚書によれば、会計検査院長は法案が通過してから1年以内に銀行、住宅、都市問題のそれぞれの委員会および金融サービス委員会に対し、立法上または規制上の措置に関する助言と共に調査結果をまとめた報告書を提出することが求められている。

金融サービス委員会のメンバーを含む議会の議員は、過去には仮想通貨にあからさまに反対していた。

カルフォルニア州のシェルマン議員は、テロリストや犯罪者が世界中で資金移動をするのを促進し、またスタートアップ企業が詐欺行為をし、不正に資金を得るのを助長し、実際に有益なものを創り出すのは1%にすぎないと非難した。

また、エマニュエル・クリパー議員は、ビットコインを米国人に対する虐待や嫌がらせ、暴力の過激なキャンペーンを促進するために使用することができるとの懸念を表明している。

今回の性的人身売買の関係については仮想通貨の盲点である不正に利用するケースの一部であり、今回法案を通して、その使い道について明確にされていくことで一定の評価が得られる形となり得る。

さらにマネーロンダリング(資金洗浄)の使い道として、このような性的人身売買分野を介して、悪用される事もあるため、法案は前向きに検討されていく事だろう。

参考:Financial Services Committee(PDF)