1月16日~17日の2日間に渡って価格が急落し、全面安となった仮想通貨市場。お隣の中国や韓国では仮想通貨の規制強化に乗り出す方針であると伝えられ、ますます動きが活発になってきています。

一体仮想通貨はどこへ向かっているのか?仮想通貨によって世界はどのように変わっていくのか?一個人から一国まで多くの注目が集まっており、一秒たりとも目が離せない状況が続いております。

とくに世界各国の規制動向は非常に気になるところですが、中国や韓国が規制強化の動きを強めていることからも、今後も世界的に規制していく流れとなっていきそうです。まだ憶測の段階であるにも関わらずここまでビットコインの価格が急落したのは、その憶測が広がり、不安視した投資家の売りが相次いだ結果でしょう。

規制については個人投資家や金融機関、国までも想定外の損失を被るリスク等の観点から様々な議論が行われております。

18日、CNBCの番組の中でヘッジファンドマネージャーで起業家でもあるジェームス・アルトゥーカー氏は以下のように述べました。

「ビットコインの買い手は政府に管理されていない分散型仮想通貨を称賛しているが、規制から免れるのはおかしい。というのも、仮想通貨の98パーセントは詐欺や不正だからだ。今後もさらに多くの規制がかかってくるでしょう。」

このように規制強化の動きは今後もまだ続くという見解を述べる一方で、

「価値のある仮想通貨は規制によって利益を得る」、「仮想通貨は長期的な投資である」、「仮想通貨は紙幣の一部、または全部に取って代るだろう」

ともコメントしており、革新的な技術とその使用について称賛するとともに、規制が価値を高める可能性についても語りました。

ジェームス氏自身もビットコインを所有しており、今後も購入し続ける予定であることも述べました。17日にビットコインが急落したことについては「買い場到来の可能性もある」と楽観的に市場を見ています。

確かに、今回のような規制強化が強まる動きや、市場の全面安で、本質的には価値の見込めない仮想通貨は自然と脱落していく可能性があります。本当に価値のあるものに資金が集まるきっかけになれば、 ジェームス氏が述べたように、価値のある仮想通貨は規制強化によって利益を伸ばしていくことになるでしょう。

日本でも麻生太郎財務・金融相が先週、仮想通貨への規制強化について以下のように述べました。

「この業界におけるイノベーションの将来を考えると、何でもかんでも規制すればいいとは思いませんので、そこらのバランスを取りながら、今後やっていかないといけない。」

利用者保護と技術革新のバランスが重要だと指摘するなど、慎重な見解を述べながらも長期的には前向きな姿勢を示しているとも捉えられる内容のコメントを残しました。

仮想通貨に対する規制強化の流れが進む一方で、まだまだ成長段階だと考えている人も多くおり、これから新しいアイディアや仕組みによってはまだまだ今後も大きく成長する可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

参考:CNBC