仮想通貨ビットコイン(BTC)のブルマーケットが続いています。依然ビットコインキャッシュ(BCH)と攻防戦を続けていますが、16日現在では1ビットコインあたり約85万円、直近24時間の変動は約8%のプラスと高値を取り戻しています。(CoinMarketCapの統計より)

一方ビットコインキャッシュは約11万5,000円、24時間で約21%のマイナスと軟調な相場です。ビットコインキャッシュはここのところ乱高下が激しいので20%の前後は珍しくはないでしょうか。

あくまで統計によるものなので、国や地域、取引所によって価格は異なります。Bloombergによると、アフリカ大陸の南部に位置するジンバブエの仮想通貨取引所「Golix」では今月15日、約13,500米ドル(約152万円)の値を付けました。実に国際的な市場価格の2倍近くになりますが、それでもジンバブエの人々にとってはビットコインは必要なものとなっています。

この背景として、ジンバブエではハイパーインフレにより自国通貨がほぼ価値がなく、南アフリカランドや米ドルなど他国の通貨を利用していますが、これの不足により代替としてさらにビットコインの需要が高まり、倍近くの価格でも成立していると考えられています。また、軍がロバート・ムガベ大統領を軟禁するなど権力を掌握したことによる政情不安の影響もあると見られます。

今回、価格が高騰していた仮想通貨取引所のGolixは2016年全体の取引高が10万ドル(約1,130万円)だったのに対して、この30日間では100万ドル(約1億1,300万円)と大きく上回っています。ハイパーインフレの国や地域では特に仮想通貨の需要が高い傾向にあります。

しばらくすれば今回の高騰も安定していくと思われますが、今後の価格変動からも目が離せません。

参考:Bloomberg